日常というのは唐突に崩れるものだ―
「お嬢様、いらっしゃいますか?」
「ええ、居ます。」
「御当主様がお呼びで御座います。」
「父が?」
「左様で御座います。」
「分かりました、仕度をして伺います。と伝えて下さい。」
「畏まりました。」
お嬢様、そう呼ばれた少女は立ち上がり着物を整える
歳は10歳前後に見えるが少女を取り巻く空気は既に子供のものとはかけ離れている印象があった
仕度が終わったのであろう、すっと部屋を出る
恐らく少女の父親が待っているという部屋へ行くのだろう
少女が部屋へと向かう途中、何人もの使用人が少女へと頭を下げる
しかし少女はそんな彼らを一瞥することなく進んで行く
少女はおもむろに足を止めた
「御父様、です。」
「入りなさい。」
『 』それが少女の名前らしい
部屋にいたのは少女の父親ともう一人…恐らく母親であろう人物が座っていた
「お母様もいらしたのですね。」
「えぇ、今日の話はちゃんにとって、とても大事な事だから私も一緒よ。」
「御体は大丈夫なのですか?」
「今日は問題ないわ、ありがとうちゃん。」
少女が心配するのも無理はない
そう言って微笑む少女の母親は心なしか青白い顔をしていた
身体が丈夫ではないのだろ
「、話はそれ位にして座りなさい。」
「はい、御父様。」
少女を見つめる父親、その顔は威厳のあるものだった
「それで御父様、今日のお話は?」
「、この手紙を読みなさい。」
「はい。」
少女は渡された手紙を読み始めた
「ホグワーツ魔法魔術学校・・・」
「そうだ、お前には7年間このイギリスにあるホグワーツへ通ってもらう。」
少女の顔には若干であるが 信じられない といった表情〔かお〕が見られた
「またどうして突然・・・」
「、我が一族が世界における普通ではないことは知っているな?」
「はい、中には例外もいますが私達の一族は魔法使いの一族だとは知っています・・・」
「そうだ、その中でもお前は更に特別な血を持っている。」
父親の表情〔かお〕はほんの一瞬だが威厳のあるものから違うものへと変わった
「出来ることならここで教えるべきなのだが、馬鹿なマグルのせいで戦争が激しくなっている。
どの道教えるのならなるべく安全場所が良いと思ってな。」
「そういう事ですか、分かりました。他に何かありますか?」
「いや、これで終わりだ。」
「そうですか、向うへ行くにはどうすれば好いのでしょう?」
「1週間後迎えが来る、下手をすると何年も帰ってこれんかも知れん。」
「それなりの仕度を・・・ですね。」
何年も帰れない・・・その言葉に少女は同様の欠片も見せはしなかった
「それと・・・お前にとってこの7年間が一番自由な時だろう。この7年間だったら何をしても構わん。
しかしだ、卒業したらお前はこの家からは逃げることは出来ない。」
「御父様、そんなの今更です。」
そう言って少女は微笑んだ
そう、それは諦めの笑顔だった――
そして少女は部屋を後にした
☆.。.:*・゜☆.。.:*・゜☆あとがき☆゜・*:.。.☆゜・*:.。.☆
始めてしまいましたこの連載
相手はもちろんリドルです。
今のうちに言っておきますが暫く彼は名前すら登場しません;