「んっ……」


再び目を覚ますと白い部屋はさらに明るくなっていた

頬に風を感じ窓を見ると太陽が空高く昇っているのがわかった


「えーっとオレ何してたんだっけ……」


夢と現実が曖昧だった為、寝起きは最低だった


「おぬしは木の葉へ行く途中の街道わきで錯乱状態になっていた所を保護されたのじゃ」

「うわぁ!!」


自分1人しかいないと思っていた矢先の返答に寝ぼけていた目が一気に覚める


「おや、すまんの驚かせてしまったかのう」


反対を振り向くとそこには老年の男性、そしてその護衛であろう若い2人の男性達と先ほどの医者がいた


「いえ、僕こそ大声を上げてしまって……それよりここが木の葉って本当ですか?」


ここが木の葉ならば目の前の方が火影なのだろうか


「そうじゃとも、確かにここは木の葉の里じゃ」

「ではさっき言っていた火影様さまというのは……」

「いかにも、わしのことじゃ」


でも何で火影なんて偉い人がわざわざオレの所なんか……


「ところで君、何か思い出した事はあるかい?」


そう言ってきたのは医者だった


「あ、はい。 名前だけなら」


思い出したといえばそれくらいである


「ではそなたの名前を聞いてもいいかの?」

「はい、僕の名前はといいます」

「なるほど、というのか……他には何かあるかの?」


一瞬考えた


「いえ、他にはなにも……」


あの子は 「自分の事は何一つ話すな」 と言っていた

本当はこの人達に伝えなければいけないのだろうが、自分の中で言ってはいけないと言われている気がして彼等には言えなかった


「恐らく精神的なショックによる一時的なものでしょう」

「精神的ショック?」


聞きなれない単語に首をかしげた


「お主は錯乱状態の所を保護されたと言ったのを覚えておるかの?」


その言葉に頷く


「報告によると、すぐ側に商人と馬車が燃えてたそうじゃ」

「もっ燃えて!?」


訳が分からない…それを見たからオレは記憶がないのだろうか

いや、もしかしたら商人ってのはオレの家族なんじゃないか!?

いくつもの考えがぐるぐると頭の中を駆け巡った


「――!君!しかっりしなさい!!」

「えっ?」


我に返ると医者が肩を掴んでいて、火影様は心配そうにオレを見ていた


「今無理に考えるのは君にとっては良くない事だ。また何か思い出すかもしれない。焦る心配は何1つない」

「そうじゃ、しばらく里への滞在許可を出そう。ゆっくり休みがよい」


火影様はそう言って笑ってくれた


「はい……ありがとうございます」

「ならわしは仕事に戻ろうとするかの」


火影は腰を上げ、扉へと向う


「火影様、お忙しい中ありがとうございました」


医者がそうい言うと火影様は多分自室へと帰って行った

そしてそれを見送った医者はまたオレの方を向いた


「君も無理はしちゃだめだからね」

「はい」


そして医者も病室を後にした



再び1人になったオレは目を閉じた


夢の中ではあの子に会える


今オレの不安を消せるのは彼女しかいなかった


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